いつか絶対にご紹介したい!と思っていたケーキ屋さんがあります。
青葉区、いや横浜市が誇るスイーツの名店「ピュイサンス」。今回、満を持しての登場です。
名店は住宅街にひっそりと
みたけ台の美しいけやきの並木道。坂の途中に黄色の家があります。それが「ピュイサンス」です。
「青葉台駅」からバスで「みたけ台中学校前」で降りれば、すぐのところにあります。
住宅街に潜んでいるので、もしケーキ屋さんだと知らなければ、通り過ぎてしまうかもしれません。ですが、クリスマスイヴにもなれば、朝から長蛇の列ができるほどの人気店なのです。
スイーツの宝石箱
お店に一歩足を踏み入れると、そこはキラキラと輝くスイーツの宝石箱。
ケーキに焼き菓子、チョコレートにクッキー、ジャムまであります。ああ、どれも心踊る。目移りするほどの豊富な品揃え。
それもそのはず、オーナーシェフの井上佳哉さんは「メゾンドプティフール」の西野之朗シェフのもとで焼き菓子を学び、その後は渡仏して生菓子をはじめとした、本場のフランス菓子の修行。帰国後は「オーボンヴュータン」の河田勝彦シェフのもとで学ばれたという経歴の方なのです。
はじめてのイートイン
「ピュイサンス」のケーキはいつもテイクアウトしてるのですが、平日のみ店内で飲食もできるようになったとのこと。思い切ってイートインをすることにしました。
カウンターに座って待っているあいだ、この日は月曜日の午前というのに、お客さまがひっきりなしに訪れます。
「このクッキーにするわ、前に喜ばれたから」と店員さんに注文される、高齢の女性のお客さま。迷いに迷うお母さんと娘さん、男性の一人客も。幅広い客層です。
その名も「ピュイサンス」
注文したのは、その名も「ピュイサンス」。店名と同じ名前のケーキです。
ピュイサンスとはフランス語で「力」という意味。
お店のウェブサイトのトップページにこう書いてあります。「昨日より今日、今日より明日。 力強い菓子を。」と。
そして、こちらが「ピュイサンス」。
フォークが抵抗なくサクッと入り、すーっと切れます。やわらかい。
一口、パクリと。
表面にまとっているのは、刻まれた香ばしいアーモンド。カリカリです。ヘーゼルナッツのクリームが甘いのに軽やか。中には少し苦味のあるチョコが隠れていて、絶妙なハーモニー。上の赤いメレンゲは固いのかと思いきや、フワフワではありませんか。まわりはサクサク、中はトロトロ。奇跡のようなケーキです。
「ババ」の風格
イートインだけではなく、もちろんテイクアウトも忘れてはなりません。手ぶらで帰るなんてもったいない。
今回はじめて購入したのは、瓶詰めされたババです。瓶の中には、シロップに漬けられた小ぶりの丸いパータババ(発酵生地)。
瓶の素朴さが良いですね。フランスの片田舎で、家の食糧棚に静かに置かれているような佇まい。着飾ったりしない、ありのままの姿。こういうのが大好きです。
さてフタを開けると、ふわっと溢れ出るラム酒の香り。口に入れると、ジュワッと。あとから香りが追いかけてくる。あまりのおいしさに思わずうぅ〜ん、とうなってしまう。
ババがいくつも入っているので、ゆっくり何度も味わえて最高です。
ちなみに「ピュイサンス」には、生クリームがたっぷり乗った「サヴァラン」もあります。そちらも絶品ですよ。
プレゼントしたくなる「ショコラピュイサンス」
もう一つは「ショコラピュイサンス」。グレーのパッケージが洒落ています。
軽くてパリパリのチョコレートに包まれたケーキは濃厚でしっとり、口の中で溶けていきます。上に乗ったカカオ豆とアーモンドがカリッとアクセントに。ほろ苦さを残した、大人の半生焼チョコレートケーキです。
小さめのサイズ感とシックなパッケージで、男女問わずプレゼントに喜ばれそうですね。
特別な日でも、そうでないに日にも
私は「ピュイサンス」でよくケーキを買います。お誕生日、クリスマス、バレンタインデー、そんな特別な日だったり、誰かへのプレゼントだったり。
散歩の途中や、急に食べたくなったとき、ふつうの日にも「ピュイサンス」のケーキを買うことがあります。一口食べれば、日常はとたんに甘い魔法にかけられる。
「ピュイサンス」は私が一番好きなケーキ屋さんです。
ピュイサンス
住所:神奈川県横浜市青葉区みたけ台31-29
アクセス:東急田園都市線「青葉台駅」からバスで「みたけ台中学校前」下車すぐ
TEL:045-971-3770
営業時間:9:00-17:00
定休日:水・木(祝日は営業)